ケニヤ大統領選挙の無効についてケニヤ人ポップアーティストが描いた風刺画が秀逸すぎる
今年の8月頭にケニヤの大統領選挙を行われた。
現職大統領のケニヤッタ氏が当選したが、彼の当選に対して異議申し立てをしたのが野党オディンガ氏候補だ。
彼は「大規模な不正があった」と最高裁に訴えた。
その際に一部地域に暴動が発生したりとこのニュースは世界を駆け巡り話題となった。
ケニヤ在住の方々は10年前の死者が多数出た選挙のように発展するのではないかと、ケニヤの政治不安を懸念した。
しかし、最高裁に訴えを起こしたあとの情勢は比較的安定した。
おして、9月2日についに判決が下された。
最高裁は不正を認め、8月の大統領選挙自体が無効になり再度行われることになった。
オディンガ氏はルオ族出身の大統領候補だ。
そして、ケニヤッタ氏はマジョリティーを占める、キクユ族だ。
そもそもなぜケニヤは大統領選挙のたびにごたごたが起こるのか。
それはケニヤに存在する部族中心主義だ。
常に同部族に有利な政策をとっているのではないか。
同部族を優遇しているのではないか。
と他部族は思っているのである。
今回も暴動を起こしたのはルオ族が多い。
このごたごたをケニヤの有名なポップアーティストMichael Soi (マイケル・ソイ)氏が絵にした。かなり強烈なメッセージ性のある風刺画である。
@michael Soi from facebook
そもそもこの選挙はオブザーバーとして監視をしていた先進国の機関などがケニヤッタ氏の当選を認めた選挙であった。
それがケニヤの最高裁で無効になったわけなので、面子が丸つぶれである。
風刺画内に出てくるIEBCはケニヤの選挙管理委員会で選挙が不正なく行われたかを監視する政府の独立機関だ。
Independent Electoral and Boundaries Commission - Wikipedia
そのIEBCが便器にたとえられ、そこに用を足す人を、悪臭を防ぐためにガスマスクをしたオブザーバーのEUが見守っている。
トイレットペーパーはにたとえられている34Aと34Bは投票集計に利用される集計用紙のことだ。
マイケル氏は不正がぷんぷんする選挙をみんなで黙視したことをうったえているのであろう。
マイケル氏は日本でも個展を開くほどのアーティストでカラフルなポップな絵の方が有名だが、風刺画のインパクトも強く個性のあるアーティストだ。
マイケル氏の絵もそうだが、今後もケニヤの大統領選の行方を追っていきたいと思う。