頭が痛い免税案件
タンザニアで仕事をしていると、免税案件を手掛けることがあります。
免税というと「税金を払わないんだから書類が少なくて簡単でしょ?!」と思われがちですが、
実はアフリカで「免税」というと「脱税」「詐欺事件」が多く絡んでます。
■NGO・NPOを偽り商用目的の商品を「免税」で輸入したり。
→NGO・NPOは免税対象
■公務員の免税制度を悪用して、商用目的の商品を「免税」で輸入したり。
→公務員は何年かに一度、免税で私用目的の商品を輸入できる。これを利用して中古車を輸入している公務員が多い。
(うちのヤードではタンザニア内での中古車も一部扱ってます。)
このように本来であれば、公的な機関で仕事をしている方々や支援でアフリカに来られる方々の活動を手助けするための制度が悪用され、問題になっています。
こういった問題は国の税収に直接悪影響を及ぼすため、
税務署は必要以上に過敏になり、より一層「免税案件」の手続きが困難になってきます。
少しでも不審な点を見つけると、捜索部に案件がまわされ、こちらは経緯や書類の信ぴょう性等々について尋問に近いことをされます。
捜索部で一度取り調べられ、クリアしたにもかかわらず、次のステップの部署で不審点が見つかると、その都度また捜索部にまわされ質問されます。
永遠のループの繰り返しです。
官僚主義のタンザニアは全てのプロセスに責任者のサインが必須です。
もし責任者が出張でいない場合は帰ってくるまで待たないといけません。
地方出張だったらまだいいです。海外出張の場合最低2週間は帰ってきません。
だから免税案件は頭が痛いのです。
(ホテルのラウンジからうちのビルが見えました!右奥のベージュの建物がそうです)
しかし、これもアフリカの現実なので、なるべくお客様に迷惑がかからないように、きちんと説明をしながら誠意を持って接しおります。