EASP:肌で感じる経済状況
日本はこれからサンマがおいしい季節でしょうか。
タンザニアはこれからマンゴーがおいししい季節です。
(ご飯とチキンシチュー。鶏肉はタンザニアでは一番高価なお肉です。)
さて、きょうは私たちがよく使う経済状況の見方をお話ししたいと思います。
皆さんは経済を見る時、どのようにして判断しますか?
例えば、株価や、決算期の各社の財務状況でしょうか。
それとも、為替を気にする方なら、新規住宅販売件数や、雇用統計でしょうか。
日本や欧米の経済は、このような数字を見て、景気が上がった、下がった、という判断をとれますし、
実際に間違いではないと思います。
しかし、ここアフリカではそのような数字が出ることが少なく、
出たとしても、あってるかどうかが疑わしい場合があります。
そこで、私たちはどのように経済を見るかというと、周りの人たちを見ます。
周りの人とは、従業員だったり、近所の人だったり、近所の店です。
(市場の活気が経済のバロメーター。)
例えば、景気がいいと、
レストランでポテトにチキンをたす人が増えます。
タクシースタンドがいつもガランとしています。
家の周りが夜中までめちゃくちゃうるさいです。(運送屋さんの荷物の積み込みが、積んでも積んでも終わらないのです。)
例えば景気がわるいと、
レストランでは、昼ご飯を軽食にする人が増えます。
タクシースタンドに常にタクシーがあり、客引きが激しくなります。(たまに、昼飯代をくれ、とダイレクトに言われることも・・)
家の周りが、夜の7時になると、静かになります。
タンザニアは、発表される数字や、紙の上のお金の話よりも、
実際に人々の中で回る現金が、経済をよく表すと思っています。
(荷物の積み込み風景。元気な時は、ツンでも積んでもあとから荷物がすごい勢いで運ばれてきます。)
これは、金額の小さい野菜を売る場合でも、中古車のような高額商品でも、
このような事情を知っていると知っていないでは、違うと思います。
だから、市場の元気さ、人の行動を肌で感じることができるこの地区から離れられません。