East Africa Sales Promotion

アフリカでのビジネスシーンの出来事、生活の様子などを記事にしています。

現地(アフリカ)で始める低資本ビジネス

世界へはみ出すサロン(https://synapse.am/contents/monthly/takumakinjo)メンバー限定の少人数制のミニ勉強会を2月に行いました。

実は今まで、「サロンでは、実際どんなことをやっているの?」という問い合わせも結構多かったので、今回その勉強会の内容を一部公開させて頂きます。

金城拓真

(金城拓真。1981年、沖縄県生まれ。タンザニア、ベナン、マダガスカルなどを拠点に、50社以上のアフリカ企業を経営する。

大学時代は、夢であった公務員を目指すものの、就職活動がうまく行かず挫折。一年間の「プータロー生活」を余儀なくされる。

その後、本格的なアフリカビジネスを開始し、徐々に経営を軌道に乗せていく。

現在では、金取引、農場経営、不動産、タクシー、運送業、金鉱山運営、ホテル、中国製品の卸売、土地開発など幅広く事業を展開。

20代にして、年商300億円を実現した日本における「アフリカンビジネスの第一人者」の一人。

著書に『世界へはみ出す』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。)

当日のテーマは「現地で始める低資本ビジネス」。

3つの事例を紹介しながら、当日は金城のビジネスモデルの構築の仕方をお話させて頂きました。

・アフリカで金城自身が行っているビジネスモデル

・金城が日本で行っている案件

・金城の会社にインターンをしていた現役大学生がアフリカで展開しているビジネス

ミニ勉強会①

以下、勉強会の後半部分から抜粋。

金城の会社にインターンをしていた現役大学生がアフリカで展開しているビジネスの事例を紹介したものです。(全文はサロンメンバーだけが見れるyoutubeチャンネルでシェアしています。)

元インターン生が興した不動産業

金城:

ここまで、僕の行っているビジネスの事例で、話を色々してきたので、元インターン生が興した不動産業の紹介をさせて頂きます。

彼は23歳の現役大学生です。

立ちあげてすぐの段階で、彼の取り扱っている物件数は4件。この4件の物件数を取り扱うために彼の使った金額は、銀行からの借り入れを含めて0円です。

彼が、ラッキーだったのが僕の会社にインターンに来たということが大きかったんです。

僕はこう見えてアフリカでお金持ちの知り合いが沢山居るんですけど、そこでアフリカ人のお金持ちで不動産投資している人たちがよくいるのが、運用が下手の人たちが非常に多かったということ。

けど、不動産投資って借り手がいてなんぼじゃないですか。立てられたまま、購入されただけの借り手がいなくて損している物件がアフリカって沢山あるんです。

インターン生の彼が最初にしたことは、その物件を維持・管理させて下さいと頭を下げにいったんです。

彼はその物件を、シェアオフィスやシェアハウスとして海外のサイトに登録しました。

すると外国からバカンスで来ているような人たちや、バックパッカーから問い合わせが集まり、1つの物件に1人で入るのではなく、4・5人で入るというのを作ったんです。

宿泊施設なので、当然お金が発生するじゃないですか。それらの収益からの何%かづつ元の物件の持ち主に返して行く。

物件の運用を代行して、インターネットのサイトに登録するだけなので、簡単に見えると思うんですけど、彼の賢かったところは、これに色々なオプションをつけるんです。

「アフリカ行って、まず何が困りますか?」というところから始まるんですね。僕はタクシーの会社を持っているので、その会社にゲストの空港送迎を頼むんですね。他には、インターネットや携帯電話を貸し出したりというオプションを沢山用意するんですね。

アフリカって携帯電話やインターネットの登録系が凄い面倒臭いんですね。そこを代行すると、とても喜ばれる。

自分のポジションが侵されない仕組みを作る

冒頭でも言ったんですけど、自分のポジションが侵されない仕組み作りが凄い重要。

これが、インターネットのサイトに登録するだけだったら、元々の不動産を所持している人がそれをそ知ったとき、「こういうやり方あるんだ。じゃあ俺もやろう」で終わりなんです。けど、この様々なオプションを付けて運営していることで、元々のオーナーが見た時には、「あいつ、こんな面倒臭いことやってるんだ。それなら、もう任せておいたほうがいいね」と思ってくれる。

低資本で、ビジネスを始めるには、情報のマッチングが肝だというのは最初の事例でもお話しさせて頂きましたが、これも同じですよね。

外国人がよく見る物件や宿発施設などを投稿出来るサイトを知っていると情報と、金城のタクシー会社があるという情報。

園部篤史

(園部篤史。金城の会社のインターンを経て、上記の不動産等の事業を実行中。アフリカで宿泊施設をお探しに際は、お問い合わせ下さい。)

大きな看板は手段で、目的は別の所に置いておく。

アフリカにおいて、不動産という大きな看板の元で収益をあげようとしたら、大体、失敗するんです。不動産という大きな看板は手段で、目的は別の所に置いておく。

僕はタクシー会社もやってるんですけど、正直、タクシーの運転手から持ち込まれる収益は雀の涙です。はっきり言ってタクシーのビジネスだけを見て、僕たちの気の使い方とか、業務量を考えたとき、やらない方がマシなんです。

ただ、そのビジネスをやっていて、楽しい所は、1つの村、貧困層の村の収益の半分くらいが僕の会社からというところが出てきたりするんです。そういった村で、村長選挙があるとき、僕の発言力は凄い高い。そして、その村で、道路を作ったり、建物を立てるということになったとき、僕らは指定業者です。

タクシー会社という大きな看板は手段であり道具。そこから持ってくる何かで儲けましょうというのが、僕の考えです。

僕が考えていることは、例えば、物販をしましょうとなったとき。何でも良いのですが、このペンを売りましょうといった話になったとき。

ペン自体を皆にただで配ったとして、自分はどのように収益をあげられるかということを考えます。

(机にあったペンを手に取る)

アフリカという場所では、少なくともマスに訴えるとしたら、皆持ってるお金は少ないので、安いものの方が良いんです。安いということの究極系って0円じゃないですか。

このペンを0円で売ろうとしたとき、どういったビジネスモデルを構築すべきなのかという考え方を僕はずっとしてきました。

ビジネスモデルというものの種類を大雑把に分類すると、このペンをストーリーや付加価値を付けて1万円で売ろうという方法が1つあると思うんですね。その対局にあるのが、ペンを0円で売った時、どういった方法で収益を得れるのかという方法で、凄い大雑把に分けるとビジネスモデルってこの2つだと思うんです。

ただ、残念なのが、途上国ではストーリーを付けた所で、「そんなウンチクはいらないから早くものを持ってこいや」と言われるだけですので、僕はこの0円で売る方をずっと考えていました。

あれ思うんですよ。卵が先か、鶏が先かという話なんですけど。

クリームシチューの上田っているじゃないですか。あの頃からだと思うんですよね。

物語をつけて商品を売りましょうという話が出てきたのは。

物語というものを享受できる社会になったのは、多分、彼がブレイクした頃からです。1回目のブレイクなのか2回目のブレイクなのかはよく分からないですけど。

それまでは、恐らく日本とかでも物語を付けた所でウザがられて終わりだった。安くて良かったんです。付加価値つけて売るのだったら、ブランド力で売っていた。

ブランド力って言ったら変ですね。ロゴで買ったり、売ったりしていたんです。そこから無名のメーカーやブランドでも物語をつけて高く売れるようになった。

付加価値を付けて販売するというのは、あくまで沢山あるビジネスモデルの1つ

物語を付けて販売する、付加価値を付けて販売するというのは、沢山ある中の1つのビジネスモデルでしかないというのは知っておいて欲しいなと思います。

参加者1:

物語を付けて売るっていうのが普及するようになったのは、インターネットを皆が使うようになって、物語が皆の元に届くようになったことも1つだと思うんです。アフリカでもそこは同じじゃないかなと思ってしまったのですが、どうなのでしょうか?

参加者2:

私が思うに、世の中に物が溢れきってしまった日本の社会っていうのがあったと思うんですよね。

先程ブランドという話が出ていたのですが、皆賀同じブランドのものを持っている、皆が同じ品質の物を持っている、そういった時期があったと思うんですよね。

そういったのをぱっと見た時に、物足りなくなった時期があるんじゃないかなと思うんですよ。そこにフォーカスしたものが、その物語を付けて売るという方法だと思います。

同じような品質なのだけれども、その裏には、他とは違う何かがあるよみたいな。そこに人は、「他とちょっと違くて面白そうだな」と思うパターンって多かったじゃないのかなと思います。1つのあれですけど。。

金城:

仰る通りだと思います。

昔、結構前の時代なんですけれども。印象に残ったコピーライトがあって。細かい部分は、忘れてしまって申し訳ないんですけれど。

何が響いたかというと、あるビールメーカーが、「このビールを作るために、これだけ選び抜いた水を綺麗に清廉させて、綺麗にしています。」と言ったら、ちょっと高級なビールに聞こえるじゃないですか。けど、実はビール作るとき、その過程って全部ビール作るとき必要なものなんです。

他のビール業者さんは、皆知っているし、皆やっていた。それを言い出したビールが売れたっていう話があるんです。確か、バドワイザーだったと思います。

そういう物語の付け方、物語というよりキャッチコピーですね。こういったものが結構、有名だったりしたんですが、その今でいう物語をつけましょうとは違いますよね。今の時代は、商品に対する思い入れだったりするじゃないですか。

それではないなと思います。(アフリカで)

先程、仰っていた通り、世の中物がありふれていて、自弁が持っているものと、他の人が持っているものの何が違うのかというと、商品に対する思い入れだったりする。その思い入れの元になっているのが物語だったりして。

アフリカの場合、まだまだ物が行き届いていないので、そういった時代になるのは、ずいぶん先の話だと思います。

ミニ勉強会②

(2/21 東京某所で開催)

アフリカに限らず、途上国、またはビジネス全般について扱うサロンです。必ずしも、アフリカに興味はないという方も是非お試し下さい。

最近は、様々な国で活動している方が、ご参加されて楽しくなっております!

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【世界へはみ出すサロン】

弊社代表の金城拓真、他ゲストがアフリカ及び、途上国ビジネスについて語るサロンです。

今回ご紹介したような勉強会や、交流会なども不定期で開催中です。

過去の講演やセミナー等も動画でシェアしています。

詳細はこちらから「世界へはみ出すサロン」

世界へはみ出すー2013/5/29

(ディスカバー21出版)

世界へはみ出す サロン